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刊行予定書籍(2026年3月)

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内戦サムライ―1860年遣米使節と南北戦争前アメリカの立石斧次郎

1860年、17歳の若き侍・立石斧次郎(通称「トミー」)は、日本初の対米外交使節団である1860年遣米使節の一員として渡米し、その実像と想像が入り混じる冒険談で全米の注目を集めた。とりわけ、立石とアメリカ人女性との異人種間の恋愛関係とされる認識は論争を呼び起こし、既存の価値観を問い直した。そして「文明」という概念そのものを問い直す議

本書は、立石および侍外交官たちがアメリカ国内に巻き起こした国家的高揚感と文化的想像力が、人種、男性性、権力という相互に結びついた概念にどのような挑戦をもたらしたのかを明らかにする。さらに、帰国後に日本の内戦を戦い抜き、19世紀日本を形作る数々の文化的・国家的事業に関わった立石の歩みをたどりながら、南北戦争前のアメリカにおけるアイデンティティ形成に侍が与えた影響と、国際的な注目を集めた侍の生涯を描き

ブラック・トランスナショナリズムと日本

アメリカ南北戦争以前から、アフリカ系アメリカ人と日本人との接触は、ヨーロッパ中心主義的な文明観や人間性の序列を超える関係性と知の言説を生み出してきた。『ブラック・トランスナショナリズムと日本』は、日本人およびアフリカ系アメリカ人によって創出され、形成され、主導されてきた多様な実践や知的運動を明らかにする。

汎アジア主義や汎アフリカ主義の中には、植民地化された空間を植民者に対抗して結集させることを訴え、脱植民地化運動として表現されたものもあったが、本書はそうした二項対立を超える、さまざまなトランスナショナルな現象を提示する。ブラック・アメリカ人と日本人による越境的な出会いは、アメリカと日本という二つの新興かつ競合する帝国の内部において、しばしば国家レベルではない場で生じてきた。

こうしたトランスナショナルな接触は、これまで可視化されてこなかった歴史的アクター、友情、連帯を明らかにするだけでなく、人種・文化・帝国主義の序列に挑戦する革新的な文化的創造の存在をも浮かび上がらせる。

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ナタリア・ドーンについて

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ナタリア・ドーン博士は、テネシー大学ノックスビル校の歴史学助教である。研究および教育の専門は、近世から近代にかけての日本のトランスナショナル・ヒストリーであり、とりわけポピュラーカルチャー、ジェンダー、権力、文化の概念との関係に焦点を当てている。ドーン博士の研究は、連帯と前向きな社会変化を追求する中で、日本が時代や空間を越えて行ってきたトランスナショナルな関与を探究するものである。

著書『内戦サムライ―1860年遣米使節と南北戦争前アメリカの立石斧次郎: The 1860 Japanese Embassy and Tateishi Onojirō in Antebellum America』は、Leiden University Pressより刊行予定である。これまでに『The Historical Journal』、『Oxford Research Encyclopedia of Asian History』、『Journal of Social History』などに論文を発表しており、とりわけ『Journal of Social History』に掲載された論文は、英国王立歴史学会アレクサンダー賞の最終候補に選ばれた。

また、複数の日本のドキュメンタリー番組に出演しており、最近では侍研究について解説を行っている。Leiden University Pressから刊行予定の次著では、19世紀半ばにおける海外の侍のセレブリティ性とトランスナショナルな影響力を考察している。

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